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板橋区立美術館蔵
【東京】館蔵品による「日本の美術運動」展(会期終了)
会期:2010年5月15日~6月27日/会場:板橋区立美術館
❝板橋区立美術館では開館以来、日本の近代絵画の中でも先鋭的な作品をコレクションしてまいりました。今回はこれらのコレクションを「美術運動」の観点から8つのグループに分けてご紹介いたします。
大正から昭和初期にかけて、日本にはダダイズム、未来派、フォービスムやシュルレアリスムなどの外国の新しい美術の傾向が次々に紹介され、画家たちはそれらを学び、吸収し、独自の解釈による作品を発表しました。イタリアやドイツの美術の動きに影響を受けたのは「マヴォ」というグループです。今回展示する浅野孟府の《マヴォイスト》は象徴的な作品の一つです。また、戦前の画家の中には芸術の都、パリで学び、その技術を日本に伝える役割を果たした人もいました。美術学校や画塾も次々に設立され、日本の画壇は華々しいものとなりました。
しかし、1930年代から1945年の太平洋戦争終結まで日本は外国と戦争を始めたため、思想、言論、表現に制限が加えられ、画家たちは自由な制作・発表が難しくなりました。そのような状況下で描き続けた画家もいます。そのうちの一つ、当館で2008年度に紹介した「新人画会」の画家たちの作品の一部をこの度新たにコレクションに加え、改めてご紹介いたします。
そして、戦後は美術団体が再建され、戦前までの美術の流れに加えて、社会的、理論的な観点から制作する画家たちも出てきました。米軍基地問題、ダム建設などに取材したルポルタージュ絵画運動の中でも珍しい1点は《週間小河内》です。これは山下菊二、尾藤豊らが作ったガリ版印刷のもので、闘争の様子が表現されています。
また、戦前パリで学んだ岡本太郎が戦後、東京都庁舎のために作成した壁のレリーフの原画も今回新収蔵作品となり、板橋で初のお披露目です。今回の展覧会では、日本近代の美術運動を作品のみならず資料も合わせてご紹介いたします。美術作品を社会や美術の流れから見ることで、美術が社会と密接な関係を持つことが明らかになるでしょう。❞(館蔵品展 日本の美術運動展より引用)
展示構成
第1章 大正期新興美術運動(中原実、河辺昌久、浅野孟府ほか)
第2章 プロレタリア美術運動(永田一脩、寺島貞志ほか)
第3章 日本のフォービスム(里見勝蔵、田中佐一郎、峰村リツ子ほか)
第4章 ヨーロッパで学んだ画家たち(荻須高徳、津田正周、山口長男ほか)
第5章 戦時下の画家たち「新人画会」(井上長三郎、麻生三郎ほか)
第6章 ルポルタージュ絵画運動(中村宏、尾藤豊、石井茂雄ほか)
第7章 戦後のアヴァンギャルド美術運動(岡本太郎、芥川紗織、漆原英子ほか)
第8章 反芸術運動(中西夏之、高松次郎、菊畑茂久馬ほか)
◇◇◇
寺島貞志《コムソモルカ》出品
◇◇◇
寺島が25歳の時に描いた女子青年共産同盟員を意味する《コムソモルカ》は、1930年11月 第3回プロレタリア美術展に出品。モスクワを題材にしたこの作品は、若々しく健康的な笑顔の女子青年運動員を生きいきと描きあげ、昭和初期のプロレタリア美術運動のなかでも記念碑的な作といえる。
《コムソモルカ》油彩・キャンバス 162.0×96.5cm 1930(昭和5)年 板橋区立美術館蔵は、本サイト第三章 寺島貞志のページをご覧ください。
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